【再掲】ジェット・リー《海洋天堂》ロケ地巡りの旅
この記事は2015年6月28日に公開された旧ブログ記事を加筆・修正したものです。
ジェット・リーが自閉症の息子を愛する父親を演じた映画《海洋天堂》。
商業映画ではなかったため中国での公開規模は小さく、日本公開を願うファンによる賛同メッセージ活動も行われました。私も微力ながらその活動に参加した、思い入れの深い作品です。
今回は、2013年にその《海洋天堂》のロケ地を巡ったときの記録。
中国渡航は3回目、1人旅は2回目。中国語もまだまだおぼつかない中で、我ながら体当たりで頑張ったと思います。旅の参考になれば嬉しいです。
ロケ地の位置は、下記のマップからも確認できます。
まずは大福くんのお家へ
香港から深セン経由で青島に入り、まず向かったのは大福くんと心誠パパが暮らしていた家、そしてその近くにある柴さんのお店。
場所は青島の観光地「小魚山」や「第一海水浴場」のあたりです。少し迷いましたが、予習していた「福山路」という地名を目印に進むと、すぐに発見できました。
最初に見つけたのは柴さんのお店。
(※写真のおばちゃんは柴さんではありません、たぶん)

店員のおばちゃんに「中の写真とっていい?」と確認すると「なぜ…?」という感じになったので、
「ここって海洋天堂のロケ地だよね?」と聞いたら「あー、昼飯出たいから早くして。」的なドライなリアクションを頂きました。
今なら撮影時の話とか色々聞けたのだけどな〜、当時の語学力では無理でした。中のようすは映画の中とほぼおなじだったよ!


ちゃんとお金を払ってアイス買いました。
そこから少し坂を下ったところにあるのが、大福くんとパパの家。
門が新しくなっている程度で、ほとんど当時のまま。

中には普通に人が住んでいるので撮影は入口のみ。
おそらく室内のシーンは別の場所で撮られたのではないかと思います。

柴さんとパパがいつもおしゃべりしていた場所もここです。


なんかロケ地だということを抜きにしてもめちゃくちゃいい場所じゃないですか?
住人さんが普通に羨ましくなっちゃった。こんなところに住みたいなぁ。
大福くん家まわりを一通り周ったあとは、すぐそばにある小魚山公園へ。
そこから見える青島の景色のまぁ美しいこと!


これぞ、ザ・チンタオですねぇ。

木船が並ぶ不思議な小島
次に向かったのは麦島(小麦島とも)。
映画冒頭でパパと大福くんが小舟に乗っていたシーンは、ここで撮影されたそうです。
この写真を見ると、たしかに雰囲気が一致します。
島全体が不思議な静けさに包まれていて、人の気配がまったくない。古びた木の小舟があちこちに積まれており、まるで時が止まったようでした。

海の向こうに、小舟がぽつんと浮かんでいて──まさにあのシーンそのまま!

まさにあのシーンではないの!!?

↓これはあまりに人がいないので、適当にそのへんの浜辺で海洋天堂ごっこをするアラサー(当時)女子

夕日へ向かって走れごっこも。

ほら、ちょっとカオ・ユェンユェン高圓圓(母親役)に見えてきません?
( 痛ッ!ちょっ、殴るなって!)
ロケ地じゃなくても楽しい水族館
次は心誠パパの勤務先、「青島極地海洋世界」へ。

映画でスタッフ出入口だったドアも健在です。

↓ここ。

水族館なんて恐らく小学生時代以来なので、ホッキョクオオカミ可愛いー、ペンギン可愛いーと普通にテンション上がる私。広い館内を順路に従って進んでいくと・・・
いました!! パパ!! パパなのね!!


こちらのパパは転生しきれていないのか若干溺れかけのようにみえる。

わっ、ナメクj・・・アザラシか・・・

めっちゃブレてますが、こちらの水槽が劇中でなんども出てくるあの場所だと思います。

ちなみにポスターにあったジンベエザメがバックの水槽はこちらの水族館ではなく、同じ山東省内の煙台市にあるジンベエザメ館ではないか? また同じくこちらの水族館で見つけられなかった、鈴鈴が電話をかけるシーンもそこかな?と想像してます。煙台に行かれる機会のある方、もしくは住んでいらっしゃる方がいらっしゃればぜひリサーチお願いいたします!
ここですね。
さて、水族館のしめくくりは楽しい楽しいショーですよ!

大福くんが頑張ってお掃除してくれた観客席で・・・(涙)

ちなみにシロイルカのお兄さんがめっちゃイケメンでFalさん挙動不審になりました。

ショーが終わってプールをよくみてみると。

パパが溺れかけてたとこや!(号泣)
最後にこちらの風景。

私もここで空をみあげてみたかったんですが、
どうやらこれより奥は立入禁止のようで入れませんでした・・・
奥に見える遊園地的なものが潰れてしまったのか、残念。
しゃんどんるーを探して三千里
さて、ここまでで予定していた場所のほとんどは回り終えたんですが、「しゃんどんるーだおらー(上東路到了〜)」のあのバス停、あと大福くんが発見されたマクドナルドが見つからない。
「しゃんどんるー」については、事前に調べた時は「利津路、台東八路のあたり」となっていたんですが、歩き回れど歩き回れどそれらしい場所がみあたらない・・・
こちらが台東八路。すさまじい「ここじゃない」感。

利津路周辺でも手がかりつかめず。

このふたつの地名は、劇中のバス停の看板にもあるのだけどなぁ

いよいよ帰国も迫ってきて後がなくなったFalさんは、厚かましくも薛監督に微博のDMで直接聞くことにしました。
するとわりとすぐ返事が!監督いいひと!

[超訳]
マクドナルドはセットで実際のお店ではないんです、場所は水族館の近く。
もうひとつ(バス停)は確かに台東八路のあたりよ。ただ、ずいぶん昔のことだからちょっと曖昧。
《海洋天堂》を愛し、ロケ地巡りにまで来てくれたこと、ほんとうにありがとう。
おぉ、やっぱり!監督が言うなら間違いない!
と思って翌日、台東八路のあたりを再び探索したのですが。
みつかりませんでした。
Falさん途方にくれました。
まる2日くらい同じ場所をぐるぐる歩き回ったので、とても疲れました。
そしてふと、初日に行ったあの小魚山の美しい景色をもう一度見たいと思い、
戻ってみました。すると。
今まで何度も通った、大福くん家の裏手にあるこの道になんとなく見覚えが。

あれ、ここしゃんどんるーじゃね?

てことで、遂にみつけました!
しゃんどんるーだおらー!!

道路に飛び出ている木がなくなっているなど微妙に変わってますが、残っている木や塀から出た石?の形状などでここで間違い無いと思います。
そのすぐ横に、劉校長とパパが下りてきたあの階段もありましたし。


さらにまわりをぐるぐるしていると、大福くんとパパのポスターでも印象深い「豊收路」まで見つかりました。



まとめ
というわけで、なんというか、海洋天堂の神様が導いてくれたんだな、という結末でした。
初めてのロケ地巡りでいろいろ学ぶことも多かったですね。
ロケ地はけっこう狭い範囲に固まってたりするということ。
そして監督でもロケ地を間違って覚えてたりするということ(←)
ちなみに、あとで監督に「上东路到了〜!」と報告したらこんな返事がきました。

薛監督かわいい(笑)
ロケ地めぐりを抜きにしても青島は本当にいいところでした。
皆さんも機会があればぜひ行ってみてくださいねー!
最後にオマケ。とっても楽しそうな「しゃんどんるー」での撮影シーン

